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放射線科診療

画像診断

侵襲を与えることなく体内を画像化し、病気を診断する手法を画像診断と呼びます。画像診断にはいくつかのモダリティがありますが、放射線科医が中心となって行う画像診断であるCT(コンピュータ断層画像)、MRI(核磁気共鳴画像)、核医学について簡単に説明します。

CTは画像診断のエースといってよい存在です。近年のCTの進歩は目覚ましく、多数の検出器を搭載したマルチスライスCTが標準機となっています。これに加えて最近ではdual energy scanという新しい技術を搭載されたCTも開発されています。岡山大学病院では320列をはじめとする4台のマルチスライスCTが稼働しており、うち2台ではdual energy scanによる腫瘍や結石の成分分析が可能となっています。これらのCT装置は従来よりも短時間で細かな画像が撮影可能であり、患者様には優しい画像診断装置です。病気によってはヨード造影剤を静脈から注射しながらCTを撮影することによって、より詳細な質的情報を得ることができます。また心臓領域のCT撮影も標準検査となり、以前は心臓カテーテル検査でなければわからなかった冠動脈の評価ができるようになりました。更にコンピュータの進歩によって、視覚的に理解が容易な三次元画像も簡単に作成可能であり、外科手術のナビゲーション用としても広く使われるようになってきています。

MRIは磁気を用いて体内の状態を画像化する装置であり、CTとはまた異なった情報を与えてくれます。当院では現在3台のMRI装置が稼働しており、うち2台は3テスラの高磁場装置です。MRI画像は組織分解能が高いことが特徴のひとつであり、腫瘍など病変部の性状を詳しく分析することが可能です。また、中枢神経領域では脳梗塞の早期診断に欠かせない診断装置であり、造影剤を用いることなく脳血管を評価することもできます。CTに比べて検査時間が長くまた検査中に大きな音がすることが欠点ですが、CTのようにX線を使いませんので放射線被曝はありません。

核医学は主に各臓器の機能が評価できる画像診断です。脳血流、心筋血流、肺血流、肝予備能、腎機能、骨代謝などをそれぞれ特殊な放射性医薬品を用いて画像化し評価することができます。CTほど一般的な画像検査ではありませんが、CTやMRIではわからない機能評価ができることが大きな特徴です。画像診断の切り札といってもよいと思います。当院では通常のガンマカメラの他に、SPECT/CT装置が2台稼働しています。空間分解能に劣る核医学画像にCT画像を組み合わせることで、核医学検査の診断能を向上させることができます。当院では乳がんや皮膚悪性黒色腫に対するセンチネルリンパ節(がんが最初に転移するリンパ節)の検索も、SPECT/CTを用いて行っています。

また、核医学検査のひとつであるPET(ポジトロン断層画像)は、近隣の岡山画像診断センターにて行っています。中でもFDG-PETはブドウ糖代謝を画像化できる手法であり、がん細胞の糖代謝が盛んであることを利用して、がんの早期発見やがんの広がり/転移の評価を行うことができます。当院と岡山画像診断センターは光ケーブル回線で結ばれており、FDG-PETを用いた最先端のがん診療が可能となっています。

インターベンショナルラジオロジー(IVR)

IVR (インターベンショナルラジオロジー)とは、CT・超音波や血管撮影装置など放射線診断装置を用いて行う治療のことです。主に局所麻酔下に針やカテーテルを用いて行い、外科的手術に比べ低侵襲であることが利点で、患者さんの苦痛軽減、入院期間の短縮や費用の削減効果などもあります。

具体的な治療内容としては、肝細胞がんに対する肝動脈塞栓療法・肝動脈リザーバー留置術・ラジオ波焼灼療法、中心静脈カテーテル留置、血管狭窄に対する血管形成術・ステント留置術、肺や骨などの経皮的針生検、胆管に対するステント留置術、膿瘍に対するドレナージ術、動脈瘤に対する塞栓術、消化管出血・子宮出血・喀血など様々な出血に対する塞栓術、腎血管筋脂肪腫に対する腎動脈塞栓術、肺動静脈瘻に対する塞栓術、胃静脈瘤に対する硬化療法など多岐にわたります。その他に、血管腫・血管奇形に対する硬化療法や塞栓療法も行っており、全国で有数の治療経験を有しています。また、肺がん、腎がん、骨腫瘍などにもラジオ波焼灼療法を多数行っており、2012年4月より小型腎がんに対する凍結療法も行っています。

当科では月曜日から金曜日まで毎日午前中にIVR専門外来を開設し、外来および他科入院患者さんの治療についての御相談を受け付けております。2013年からはIVRセンターが設置されています。

ラジオ波による肝、肺、腎、骨軟部悪性腫瘍の治療
血管奇形・血管腫に対する硬化療法
腎がん、骨軟部腫瘍に対する凍結療法
IRE(不可逆性電気穿孔法)  
医療機器開発  

※日本IVR学会における症例登録データベース作成に協力しています。


放射線治療

放射線治療は大きく外部放射線治療と小線源放射線治療に分類されます。外部放射線治療では、リニアックを使用して外部から病変に対して放射線を照射することにより治療を行います。小線源放射線治療では、放射線同位元素を病変内に刺入したり、管腔内に挿入して治療します。

外部放射線治療に用いるリニアックは、2008年7月に更新され、CTと一体となったシステムが導入されました。このシステムでは、患者さまが寝台の上で寝たままで動くことなく病変の位置を確認出来ることから、肺がん・肝臓がんに対する定位放射線治療に非常に適しています。また、前立腺がんに対する画像誘導下放射線治療(IGRT)も容易に施行することができ、強度変調放射線治療(IMRT)を施行しています。2011年1月には新規のリニアックが追加されました。X線にて骨の位置を把握して、IGRTを行っています。高精度治療のみでなく、通常の放射線治療に対して素早く行うことができます。5mm幅の細かい多分割ブロックを用いて精密に照射することが可能です。このシステムを用いて、頭頸部がんに対するIMRTを施行しています。

小線源放射線治療では、ヨウ素125を用いて前立腺がん永久挿入密封小線源療法を泌尿器科と共同で行っています。高線量率密封小線源(イリジウム192)を遠隔操作にてアプリケータに挿入して治療するリモートアフターローディング装置(RALS)を用いて産科婦人科と共同で主に子宮頚がんの治療を行っています。2016年5月にRALSシステムを更新し、同室CTを用いた治療を開始しています。病変により正確に放射線を照射する治療が可能になっています。初期の舌がんなどの口腔がんに対して、歯科と共同でセシウム針やAuグレイン(放射性金粒子)による治療を行なっています。甲状腺がんに対し放射性ヨード内服療法を、骨転移の除痛にはストロンチウムを行なっています。

陽子線治療
前立腺がんに対する強度変調放射線治療
肺がんに対する定位放射線治療
ヨウ素125を用いた前立腺がん永久挿入密封小線源療法
早期の口唇がん、口腔がんに対する密封小線源治療
頭頸部がんに対する強度変調放射線治療



放射線科総合外来は院内のみでなく、他院からの患者紹介も毎日受け付けており、上記の診断や治療のご依頼に対応しています。

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