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放射線科診療

MRIガイド下IVR

MRIガイド下IVRとは

画像を見ながら術者が病変に針を刺入して行う治療や検査をIVR(画像下治療)と呼びます。IVRに使用される画像機器としてはCT、X線透視、超音波などが一般的であり、これらの画像をガイドとして正確に針を刺すことにより、ラジオ波治療や凍結療法といったがん治療、病気の診断を行うために組織を採取する生検など、様々な治療や検査が行われています。「MRIガイド下IVR」は、これらのIVRおいてMRI画像をガイドとして使用する手技です。

MRIガイド下IVRの特徴と現状

MRIは、CTやX線透視と違い放射線被ばくがなく、また超音波よりも客観的な画像が得られるなど、他の画像機器にはない特徴を有しています。そのため、MRIガイド下IVRは様々な利点を有する有用な治療・検査手技と考えられますが、実際には乳腺の生検など一部の手技を除いて本邦で広く行われるには至っていません。この要因として、多くの病院に導入されているMRIは「トンネル型」のMRI(図1)であり、画像を参照しながらリアルタイムに針を操作するIVRには十分なスペースがなく使用しづらいことが挙げられます。開放されたスペースを持つ「オープン型」のMRIはIVRに向いていますが、オープン型MRIはトンネル型MRIに比べ一般的に画質が劣るという欠点があります。また、MRIは大きな磁石ですので、MRI室の中では通常の針は使用できず、MRI室内で安全に使用できることが確認された専用の針を使う必要があり、この点もMRIガイド下IVRを行う上での制約となっています。

図1 トンネル型MRI 図2 高磁場オープン型MRI
図1 トンネル型MRI 図2 高磁場オープン型MRI
岡山大学病院におけるMRIガイド下IVRの導入

このような状況の中、岡山大学病院に2013年に開設されたIVRセンターに、「高磁場オープン型MRI」が導入されました(図2)。この装置は、従来のオープン型MRIよりも磁場強度が高く(1.2テスラ)、優れた撮像能を有することが特徴です。この装置を使用することによって、高画質のMRI画像をガイドとしてIVRを行うことが可能な環境となりました。当院では、この「高磁場オープン型MRI」と、海外で承認されているMRI適合の針を使用することにより、様々な部位の病変に対してMRIガイド下生検(針を刺して組織をとる検査)を行う臨床研究を開始しています。

今後の展開

今後は、生検のみならず、がん治療などの様々なIVRをMRIガイド下に行うことを目指しています。従来行ってきたCTガイド下や超音波ガイド下のIVRに加えて、MRIガイド下IVRが確立・普及すれば、多くの患者さんにX線被ばくがなく尚且つ精度の高い検査や治療を提供できるようになることが期待されます。

研究資金

2017–2019年度:日本学術振興会科学研究費 基盤研究(C)

連絡先

岡山大学病院 放射線科 松井裕輔
〒700-8558 岡山市北区鹿田町2丁目5-1
TEL:(086) 235-7313 , FAX:(086)235-7316
E-mail:radiol@cc.okayama-u.ac.jp

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